高山良二さん来校
2022年6月1日 19時19分2年生Ⅰ型では、国語表現Ⅰという科目があります。ことばに関する活動を中心とした科目なのですが、その中でインタビューをするという単元があり、「高山良二さんにインタビューをしたい。」ということで連絡をとった所、快く引き受けてくださいました。
今回、高山さんにインタビューをするようになったのは、国語総合で黒柳徹子さんの『黄色い花束』という作品を取り扱ったことがきっかけです。コソボの地雷の現状を伝えている作品なのですが、それを取り扱っている中でウクライナ侵攻が起こり、生徒の中で「自分たちに何かできないか。」という意見が出ました。戦争が起こっている現状を変えるために、高校生が何かをするということは本当に難しいことです。せめて世界で起こっていることや戦争後のことについて深く理解しようということで、愛媛県出身でカンボジアで地雷処理活動を行っている高山良二さんに連絡を取りインタビューをすることになりました。
高山良二さんは、自衛官を退官後、認定NPO法人国際地雷処理・地域復興支援の会(IMCCD)を立ち上げ、カンボジアの地雷処理とその後の復興支援に携わっています。
地雷処理の実際の映像を交えて講演をしていただきながら、現地のカンボジア・タサエン村にある事務所の方と中継をつないでいただき交流をさせていただきました。つなぐ前に簡単なカンボジア語も教えていただいています。
案内をしてくれたのは、ホン・ソック・ミエンさん(左の写真)です。蒸留酒の工場を解説していただきました。村には産業があまりないため、このような工場を作ったり、日本企業の誘致を行ったりして、安定した生活の基盤を村に作ろうとされています。また、日本語学校も作っており、そこで学んだ生徒が日本への留学や日系企業への就職を果たしています。
高山さんから「何のために勉強をしていますか?」と生徒全員が問いかけられ、常に問いつづけて「きちんと行動する」ことが大切だと教えていただきました。また、「3食食べられて、寝る場所が確保されている今の生活が当たり前ではない。」とも言われ、自助努力で幸せを作っていくことの大切さを語られていました。
最後に生徒を代表して菊池さんよりお礼の言葉を述べてもらいました。「いつか誰かのために行動できる人になりたい。」という菊池さんのお礼の言葉にあったように、全員がいつか誰かのために手を差し伸べられるように、1日1日がんばろうと思える時間になりました。今日の講演会が生徒たちの人生で、いつか実を結ぶことを願っています。